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あなたは誤解してる ~補聴器を付ければ聞こえるということの誤解~


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こんにちは。

ここでは聞こえる人によくある誤解について。

 この「あなたは誤解してる」について前は

 

tellyou.hateblo.jp

 

この記事を書きました。

こちらも読んでみてもらえると嬉しいです。

 

 

今回は「補聴器を付ければ聞こえるだろう」という誤解についてまとめていきます。

(いつのまにかシリーズ化しそう笑)

 

補聴器を付けてれば聞こえる?それ、本当?実は違うんだよ

きこえる人に多い誤解で「補聴器をつけてるんだから聞こえてるはず」ということ。

確かに、補聴器を付けていれば「音」は入ってきます。

それで「聞こえる」のです。

 

でも、ちょっと待って!

この「聞こえる」ってどういうことだろう?

 

「聞こえる」にも色々あることは知っていますか?

知らないですよね。

聞こえる人たちは、「聞こえる」=「すべての音が判別できる」状態が当たり前なのだから。

 

でも、それが当たり前ではないのが「聴覚障害」でもあるのです。

 

ここでは、それについて書いていきます。

 

「聞こえる」にも色々ある

聞こえる人たちは、「聴覚障害」=「音が聞こえない」から、「補聴器を付ければ音が大きく聞こえる」と思っている人が多い

です。

 

高齢者で耳が遠くなり補聴器をつけてる人がいるからこそどうしてもそう思ってしまうのかもしれませんね。

 

だからこそ「補聴器を付けていれば健常者と同じように聞こえる」と思ってしまうのだと思います。

 

「耳が遠い」と「聴覚障害」は違う!

これはやむを得ないことかもしれませんが、実は、「高齢者など耳が遠くなった人たち」と「聴覚障害」はそもそも違うのです。

 

簡単に言えば、聴覚障害は脳内の聴覚神経や聴覚関係の器官が故障している状態だと思えばいいかもしれません。

そのため、「耳から入ってきた音を正しく伝えられない(伝えにくい)」状況が起きている、ということです。

それで、補聴器を付けて音を大きくしてもその音が正しく伝わっているとは限らないのです。

 

つまり、「補聴器=拡声器」ではないのですよ~。

 

聴覚障害=「聞こえる」≠「音が判別できる」

 

そのため、聴覚障害においては

 

「聞こえる」=「全ての音が判別できる」ではなく

「聞こえる」=「音自体は届いているがその音が何の音か判別しづらい状況はそのまま残っている」

 

というケースが多いのです。

 

分かりやすい例を書いてみます。
下の記事では実際の聞こえ方をイラストにしているので、こちらの方が分かりやすいかもしれません。

 

tellyou.hateblo.jp

 

tellyou.hateblo.jp

 

 

こちらにも書いてありますが、人によって聞こえ方は様々です。

ですが、どれにも言えることは「聴者(=耳が聞こえる人)と全く同じようには聞こえていないよ」ということなのです。

 

今、補聴器は時代の変遷を経てかなり技術的に発達してきました。

ですが、それでも今も「補聴器を付ければ聴者と同じように100%完全に聞こえる」というまでにはいっていないようです。

いつかはそういう時代が来るのかもしれませんが、今はまだまだのようですね。 

 

軽い難聴者の場合はまた違うけど

「でも、ろう者難聴者は分かるけど、聴者に近いほど障害が軽い難聴者の場合はまた違うんじゃないの?」と思う人もいると思います。

 

確かに、補聴器の性能とその人の耳の聞こえ方がピッタリ合えば、軽い難聴者の場合は補聴器を付ければほぼ耳だけで聞き取れるケースもあります。

 

でも、それでも100%は難しいようで、軽い難聴者であっても平均して大体2割ぐらいは聞き間違いがあるそうです。

また体調にも左右され、体調が悪いと2割の聞き間違いが3割4割まで落ちたりすることもあるそうです。

 

なので、どれだけ軽い難聴者であっても、補聴器は万能ではないようです。

 

私たちのことを誤解しないでほしい

今までにも書いてきましたが、「補聴器を付ければ聞こえるけど、聞こえるという意味が違う」ということは分かっていただけたかなと思います。

 

聞こえる人に多い誤解をなくしたい

今までに何度も書いてきたことから分かるように、

聞こえる人が聞こえない人に「聞こえる?」と聞いて、「聞こえます」というお返事があったとしても、それは

 

「音が入ってきているのが分かります」

 

という意味で返事しているだけであって、決して

 

「あなたの言葉を(目をつむっている状態で)耳だけで判断できる状態になっています」

 

というわけではないということも多いのです。

でも、聞こえる人は「聞こえます」というお返事があったら

 

「あ、耳だけで私の言っていることが分かるようになってるんだな」(つまり目をつぶって耳だけで何と言っているか理解しているんだな)

 

と思ってしまう人も多いのです。 

特に聞こえない子を受け持つ学校の先生や聞こえない子がいるクラスメイトなど・・

周辺の方々はそういう誤解を持ってしまうので、そこからすれ違いや誤解、そしてそれが大きくなるといじめにつながることも多いようです。

 

このあたりのことは、聞こえない子どもを受け持つことになった先生方や親御さん、また周囲の方々は特に理解してほしいと願っています。

 

聞こえない人も説明する力を身につけよう!

 

しかし、聞こえない人も、このあたりのことを自分で説明できる人が少ないように思います。

例えば、「補聴器を付ければ聞こえるの?」と聞かれたときに、「聞こえます」だけで終わってしまう人が非常に多い。

本当は、「音は聞こえてるけど、何の音かは分かりません(判断できません)」というところまで説明するべきなのです。

 

その説明がないからこそ、例えば

 

・補聴器を付けてるのに、聴者と同じように会話ができてない・・?

・後ろから呼んでも気づかない・・?

・話しかけたのに無視してる・・・?

 

ということがあると聴者は

 

「補聴器を付けたら聞こえるはずなのに、なんで???」

「わざと無視してるんじゃないか・・?おかしい」

「聞こえないふりしてるのか?」

 

などなど、変な誤解を持ちやすくなってしまうのです。

 

でもそれは違う、わざとじゃないのですよね。

でも、聞こえる人はそれが分からないのです。

なので、【「聞こえる」というのはただ単に「音が聞こえる」だけであって、その音を判別できる力はほぼないのだ】ということを説明する力を聞こえない人たちも持つ必要があると思います。

 

きこえる人は万能ではありません。

 

聞こえる人たちは聞こえないということを何も知らないのです。

 

聞こえる人たちに、「私は耳が聞こえません。」という、たった一言だけ言えば全て分かってもらえるなんて思わない方がいいです。

 

でも、これを知らない人が多すぎるように思います。

だから、

「私は耳が聞こえないと言ったのに、ベラベラと話しかけられた!むかつく!」

と言ったり、

「耳が聞こえないと言ったのに後ろから話しかけられて、何で無視するんだ!と怒られた・・」

と言ったりするのだと思います。

 

だから、こちらからきちんと説明できる力を付けてほしいと思います。

 

それこそが、生きていく力となります。

 

聞こえる人も、聞こえない人のことを知る努力を!

でも、聞こえない人だけが頑張るのではありません。

聞こえる人にも頑張って欲しいのです。

 

今は「聴者優位社会」と言い、やはりどうしても「聞こえる人の方が上」という考え方を持っている人は多いように見受けられます。

だからこそ、「自分より劣る人の方が努力するべきだ」と思っている人も残念ながら多いです。

 

しかし、それは間違っています。

 

私たち聞こえない人が聞こえる人に理解してもらおうとずっと努力し続けても、聞こえる人が変わらないと意味がないのです。

 

聞こえる人も、自分の周りに聞こえない人がいたら、まずその人のことを理解する努力をしてください。

例えばインターネットで

「補聴器とは何か?」

「筆談のやり方は?」

「簡単な手話は?」

などを調べるのも良いですし、そこからもっと突っ込んで

「なぜ聞こえなくなったのか」

「原因は?」

「補聴器はどのくらい聞こえるのか?」

など深いところまで調べても良いと思いますし、

本人に直接聞くのも良いでしょう。

 

直接聞いたら失礼かな?嫌がるかな?と思って遠慮する人も多いと思いますが、【聞かないということは知らないことがどんどん積み重なっていくこと】になり、またそこからどんどん誤解が生まれていくということにもなります。

 

なので、まずは調べたり、聞いたりしてみましょう。

そこで相手の反応を見て、そのまま聞くかやめるか決めればいいと思います。

 

そうやってお互いのすれ違いや誤解をなくしていけると良いですね。

 

 まとめ

共生という言葉があります。

共生の意味は色々ですが、スパッと言うと「ともにいきる」ことですね。

 

聞こえない人たちも聞こえる人たちもともに生きる、ということは、「お互いを知る」ことだと私は思っています。

 

聞こえない人だけが聞こえる人のことを知り、歩み寄るのではなく、聞こえる人も聞こえない人のことを知り、歩み寄ってほしいと思います。

 

そのためには、聞こえない人も自分の耳が聞こえないということを伝える力を身につけること、

また、聞こえる人は耳に頼らないコミュニケーション方法を考えていくこと。

 

これがお互いにできて初めて、本当の意味での「お互いを知る」そしてそれが共生に繋がるのではないかと考えます。

 

それでは、今回はここまでです。