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ひとりのろう者からあなたへ

ろう者として生まれて感じた社会の壁と合理的配慮とは

コーダの子の立場や悩みなどを色々と調べてみた


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今回は、絵日記ブログの続きをここに書きます。

 

絵日記ブログ

 http://catfood22.blog.jp/archives/25807026.html

 

上のブログでは、参観日に手話通訳を連れて学校に行った友達の子どもの反応について書いています。

ここでは、子供は親が来たことに喜んでおり、さらに周りに

「俺のオカンは手話ができるんだ!すごいだろ?」と自慢しています。

それを聞いた周りの子どもたちは「すごーい!!」と言い、親の周りに集まって「手話教えて!」と言ってきたとのこと。

それについて絵日記ブログで書いてるので、まずそこを読んでもらえると幸いです。

 

そしてこのブログでは、聞こえない親を嫌がるコーダの子について書いています。

 

コーダの子と聞こえない親との関係を考える

まず、話しておくことがあります。

私は子どもを持っていません。

なので偉そうなことは書けないのですが、今回は様々な立場の方々からの話を聞いた上でなるべく平等になるようまとめました。

もちろん、コーダの立場、聞こえない親の立場、両方の立場になって考えてみました。

その上で、コーダの子が聞こえない親を嫌がる原因について書いてみました。

 

そして次に、初めて見る方のためにこの言葉を説明しておきます。

 

コーダ:聞こえない親を持つ聞こえる子ども

ここでいう聞こえない親とは、両方とも聞こえないだけでなく片方だけ耳が聞こえない親も含みます。

 

このコーダの問題も色々とあるようです。

詳しく知っているわけではないので、今回は私が知っている話に限って書いておきます。

(主にコーダの友達から聞いた話やSNSを通して知った話、また、聞こえない友人から聞いた話がほとんどです)

 

耳が聞こえない親を嫌がるコーダ

コーダと言っても、幼少期のうちは「親の耳が聞こえない」ということはそこまで意識していないというのは多いようです。

 

親と一緒に歩きたくない

でも、ある程度の年齢・・・

例えば小学生または中学生になって思春期にさしかかってくると、

例えば

 

「親の声が変だとからかわれるから恥ずかしい」

「親が手話しているとアホみたいに見えるから恥ずかしい」

 

・・・などの理由で親と一緒に歩くのを拒否するコーダもいるようです。

 

参観日に来るのを嫌がる

また、親が参観日に手話通訳を連れて学校に来ることを嫌がったりということもあるようです。

中には、参観日があることすら親に知らせずに学校からのお知らせプリントをこっそり捨ててしまったりということもあるとか。

 

嫌がる原因を考えてみた

この問題の根本的な原因については

 

「親が聞こえないことが原因だ」

 

と考えている人はとても多いように感じています。

 

でもそれは本当にそうでしょうか?

 

「親が聞こえないこと」自体は原因ではない

ここで、もう一度コーダの子が聞こえない親を嫌がる理由を改めて見直してみましょう。

その多くは

 

「親が聞こえないから恥ずかしい」

「外で親と手話を使うとじろじろ見られている気がする」

「自分の親が他の人と違うのが嫌」

 

などです。

これを良く考えてみると、

 

親が聞こえないことが全ての原因ではないように思えてきますよね。

 

一番の問題は寛容性がない社会

 

一番の問題は

 

「手話をバカにする人たちがいること」

「自分とは違うものを異質だと思い変な目で見る人がいること」

 

など・・・

そういう人たちがいるから、ではないでしょうか?

 

つまりは、親が聞こえないこと自体が問題ではなく、寛容性のない社会が問題だ、ということなのですよね。

 

そして、それをコーダの子たちは肌で感じているからこそ、聞こえない親を恥ずかしく思うようになってしまうのかもしれません。

 

これはコーダの子にとっても大変辛いことです。

そして、「親が聞こえていれば良かったのに」と思うようになってしまうのです。

 

なので、コーダの子が聞こえない親を拒否する問題を解決するためには、みんなが一緒に社会問題を解決していけるように考えていかないといけないと思います。

具体的には、手話は恥ずかしいものではないと思える社会、また聞こえないことは恥ずかしいことではない、と言える社会ではないでしょうか。

 

もしかしたら親自身にも問題があるかもしれない

でもこれはコーダの子が100%そうかというとそうではなく、中には絵日記にも書いたように聞こえない親を誇りに思い、みんなに対してドヤ!と紹介する子どももいるようです。

 

上記で述べたコーダの子については、たまたまその子を取り囲む環境が聞こえないことに対して否定的なものだったこともあると思いますが、

絵日記に書いたケースのようにコーダの子を取り囲む環境が大変好意的なものだというケースももちろんたくさんあります。

 

ということは、コーダの子が親を嫌がる原因は100%社会にある、とは言い切れないケースもあるようですね。

 

では、この違いはどこから来るのでしょうか?

 

子ども自身の性格の問題?

親自身の問題?

 

これについても少し考えてみたいと思います。

 

子どもが聞こえることを利用する親 

これは私が実際に見た話ですが、

ある飲み会に子どもを連れてきた聞こえない親がいました。

その親は、子どもに店員さんへの注文などの通訳をさせていました。

 

そして、子どもが通訳を間違えたり、また店員さんが「おかわりはいかがですか?」とみんなに話しかけているのに気づかなかったりすると

その子どもを叩いて

「ちゃんと聞け!!みんな耳が聞こえないんだ!!お前がやれ!」

と怒っていました。

 

それを見て、これはちょっと違うんじゃないか・・と思ったのを覚えています。

 

ただ、残念ながらこのように

「子どもの耳が聞こえるのを利用して色々と押し付ける親」

 もやっぱりちらほら見かけます。

 

これについては親自身の考えもあるかもしれませんが、

子どもにとっては

「自分はそのために生まれてきたんじゃない」

と思うかもしれません。

そして、そこから親を疎ましく思い、また、「聞こえる方が良かったのに」と思うようになるかもしれません。

 

ちなみに、私個人としては、子どもは親の通訳をするために生まれてきたのではないと思っています。

(★ただし、子ども自身が「通訳したい!」と自発的にやってくるのならそれは子どもの気持ちを尊重すれば良いと思いますが)

 

子どもに誇りを持ってもらえない親

これはあるコーダの人の話ですが、

 

「子どものころ、親のことが嫌だった。

親はいつも、自分が聞こえないということに嘆いていた。

そして、いつも私にこんな親でゴメンねと言っていた。

最初は大丈夫だよ!そんなこと関係ないよと言っていたが、いつもいつもネガティブなことばかり言ってくるから、次第にうっとうしく思うようになってきた。

そして、そういう親を誇りに思えなくなってきて、避けるようになってしまった。」

 

やはり、親自身が「自分は聞こえない」ということを受け入れ、それに対して堂々としていればその姿は子どもにとって勉強になることもあるかもしれません。

でもそうではない場合・・・やはり、親に対して疲れてくることもあるのでしょう。

 

これは聞こえる聞こえないに関係なく誰に対しても言えるのですが、

親の人格や人間性、性格など・・・

様々な面を見て、その上で

「私の親はすごい!」

「私の親は素晴らしい」

と思うようになると、親がどんな人間であってもどんな仕事をしていても関係なく、親のことを誇りに思えるようになりますよね。

 

実際、私も、昔父が清掃業をしていたことで

 

「ゴミ臭い父はイヤか?」

 

と聞かれたことがあります。

 

でも私は父のことを誇りに思っていたし大好きだったので、

 

「全然そんなことない。かっこいいよ!」

 

と言っていました。

 

この2つから考えても、

コーダの子が聞こえない親を嫌がるのは、親にも原因があるケースも否定できない・・ということも言えます。

 

 

コーダの子自身も考えてほしい

ここまでで体験談や私の考えを織り交ぜながら、コーダの子が親を嫌がる原因について書いていきました。

 

その上で、大きく分けて「社会」「親自身」に原因があるのでは、ということを書きました。

 

ただし、だからといって子ども自身に原因はないのか?というと、答えはNOです。

もちろん、子ども自身にも原因がある場合もあります。

 

例えば、周りの環境が好意的であって親自身も人格に問題がない場合でも嫌がるコーダはいるようです。

 

これは、コーダ自身が「聞こえないということはどういうことか?」を理解できていない場合、また、分かっていても子ども自身が親を見下している場合も多いようです。

 

(ただこれは、親自身が子どもに対しての説明が足りなかったり、親自身が子どもとちゃんと向き合ってこなかったということも考えられますが)

 

これについて、こういう問題も起こっています。

 

聞こえない親を馬鹿にする

親が聞こえないことを馬鹿にして、皆でテレビを見ているのにわざと字幕をつけなかったり、その上で親が「字幕も付けて欲しい」と言っても「邪魔だから」と拒否したり。。ということもあるようです。

 

また、友達の目の前でわざと親に声だけで話し、親が「何言ってるの?」と手話で聞くと、その手話を指差して友達に対して

「見て!変でしょ?」と言い、笑ってバカにする子もいるようです。

 

手話通訳を嫌がる

また、親が手話通訳を連れてくることを嫌がり、

「手話通訳を連れてくるのはやめて!頑張って口を読み取ればいいでしょ!」と言ったりすることもあるようです。

(これは周りの目が気になるから、また、親は聞こえないということを受け入れたくないというのもあると思いますが)

 

これらについては親と子の信頼関係に繋がる問題で、ひいては家族全体に問題にもなると思います。

なので、早急に家族で考えて解決していく必要がある。。と思います。

 

特に手話通訳に関しては、

参観日などの時の手話通訳がないと親は授業中の先生の話や子どもたちのおしゃべりなどが分かりません。

それに、例えば親が口話や発音が出来ていたとしても、それだけで授業の様子が分かるか?というとそれは100%無理な話です。

(比較するのはおかしな話ですが)片耳難聴の人でさえ、無理なことのです。

 

なぜなら、いくら口話が出来る親であっても、

口話ができるからといって相手の話が100%分かるわけではないからです。

また、参観日という場は一対一ではなく、授業中の先生の話、またそれに答える子どもたちの声、そして周りの親たちの話など・・・

様々な声があちこち飛びかっています。

そしてその様々な声から聞こえる親は色々な情報を得ていくのです。

そしてそこから我が子が本当は普段どんな風に過ごしているのか?を理解します。

でも、口話だけだとそれは絶対に無理なことですよね。

 

だからこその手話通訳なのですが、

「周りの目が気になる」

「恥ずかしい」

という理由で拒否されると、それは親にとってはわが子の学校内での生活の様子を把握できないということに繋がってしまいます。

 

そしてこれは親としては大変困ることであり、悲しいことでもあります。

 

恥ずかしい・・という子の気持ちは分かりますが、その辺りは聞こえない親も子供としっかり話をして、お互いの落としどころをつけてほしいな。。。と思います。

また子ども自身も、親に対して遠慮せずに言いたいことはちゃんとぶつけてほしいなと思います。

 

最後に:コーダの会の紹介

今回、コーダの子にも色々な問題があることをまとめてみました。

最後に、コーダの子がこの記事に行きついた時のために、このページを紹介しておきます。

 

コーダが主役となって作られた団体があります。

marblemammy.wixsite.com

 

もし、親が聞こえないということで悩んでいるコーダがいたら、ぜひこの会に連絡してみてください。

 

コーダの子はなかなか同じ立場の子と出会う機会がありません。

また、「自分のように親が聞こえないという人は他にいないだろう・・」と思ってしまっているケースもあります。

 

また、同じ立場の人がいるということを知っていても家が離れていたりしてなかなか会う機会がないということもあります。

 

そういう方々のために作られた集まりでもあると思いますので、

もし気が向けば少し覗いてみてはいかがでしょうか。

 

また、コーダから聞こえない親に対しての声も載っているようですので、聞こえない親も自分の子だけでなく他の親の子がどう感じているのかを色々と知るためにも、ぜひページを覗いてみてはいかがでしょうか。

 

それでは、今回はここで終わります。